8月(葉月)の養生法 ~健康に過ごすために

二十四節気

 

《二十四節気》 ~ 立秋(8日)~ 処暑(23日)~

 

・立秋:夏至と秋分の中間。この日より暑くても残暑と呼ぶ。「秋立つ」と言われ朝晩の風がやや涼しくなる頃。

 

・処暑:暑さが終わる頃で、秋の台風がやってくる時期にあたる。昼はまだ暑いが、やや秋めいてくる。

 

 

まだまだ猛暑が続く頃ですが、6月末の夏至に比べると、日の出も遅くなり梅雨の湿気も去り、若干風に秋っぽさを感じることができます。

 

日中はまだ蝉も鳴いていますが、夕方には虫の鳴き声も楽しめる頃です。そして秋の台風シーズンへと突入していきます。

 

 

どこの家庭でも、まだまだエアコンがフル稼働し、室外機の熱風で都心部は夜でも気温が下がらず、寝苦しいとともに、エアコンをつけたまま寝ることによる身体への負担が溜まってくる頃です。

夏カゼやこむら返り、寝違いや全身倦怠感などが増えるのが特徴です。

 

 

エアコンをタイマーにして暑くて起きてしまうよりは、つけたまま就寝したほうが自律神経への影響は少なくなります。

その代わり、日中に1度は汗をかくようにし、身体の内側に熱がこもらないようにして、しっかりとミネラル分を摂取するように心がけましょう。

 

エアコンの中での座業は冬以上に身体を冷やしますので、入浴はシャワーだけではなくお湯に浸かることをおすすめします。夏の冷えは想像以上にやっかいなものです。

 

暑くて外で運動できない分、自宅では下半身の筋肉をしっかり動かすように努めてください。

 

東洋思想の考え

 

東洋思想では、秋-肺-鼻-皮膚-乾燥-辛-悲-憂-白……と関係が深いと言われます。

 

まだまだ暑いですが、立秋からは東洋医学的には「秋」となります。

 

秋は台風により湿気が吹き飛び、乾燥する季節に入ります。乾燥すると鼻や肺、皮膚に影響が出るということを、五行表は示しています。

 

食養生

 

秋の五味は「辛」です。辛味はむやみに摂りすぎると肺を傷めますので、元々辛いのが好きな方は気を付けてください。

 

7月に続き、まだまだ夏野菜も活躍します。特に暑い時に外で食べるスイカは格別です。

 

この季節の辛味はピーマンやシシトウです。やはり辛味の旬である唐辛子を刻んで入れてオリーブオイルのパスタにしたり、天ぷらにしても美味しくいただけます。ピーマンの匂いの元はビラジンと言い、血液サラサラ効果があるとされます。

 

夏が収穫のピークであるカボチャは、陰でも陽でもない身体にやさしい食品です。カロチンなど栄養が豊富ですが、保存すると甘みを増すという特殊な野菜ですので、収穫後10日以上経ったものを目安に食卓にのせましょう。冬至に食べても大丈夫なくらいですからね。

 

 

果物では、食物繊維や抗酸化物質アントシアニンたっぷりのイチジク、カテキンやペクチンが豊富な桃が旬となります。

 

ブドウは皮に抗酸化物質を豊富に含んでいる反面、農薬も大量に使用しているので、無農薬以外は皮ごと食べるのはお勧めしません。

 

 

魚はトビウオやカンパチ、ブリに出世する前の若魚が旬となります。

 

 

この時期は、暑いからと言って故意に冷やしたものばかり食べたり飲んだりするのはよくありません。

 

夏が旬のもの自体も体を冷やす作用がありますので、必要以上に冷えたものを摂らないように気を付けましょう。

 

 

エアコンと食べ物で体の表面も内側も冷やしてしまっては、健康が崩れるのは明らかです。

家や会社にいる時の飲み物はホットにし、1日の最後にバスタブに浸かることをお勧めいたします。