3月(弥生)の養生法 ~健康に過ごすために

二十四節気

《二十四節気》 ~ 啓蟄(5日)~ 春分(20日)~

 

・啓蟄:冬ごもりしていた虫が地中から這い出る頃。一雨ごとに気温が上がり、春の近づきを感じる。

・春分:太陽の中心が春分点を通過し昼夜の時間が等しくなる。彼岸(7日間)の中日。

 

 

いよいよ春本番を迎えます!

 

3月に入ると、日中暖かい日が増え自然と体を動かしたくなってきます。虫だけではなく、人間も冬ごもりから抜け出す時期で、春の兆しを要所要所で感じることができます。

 

 

会社の期末で仕事が忙しかったり、卒業や転勤、入学の準備で生活環境が変わったり、朝晩の気温差が激しかったりして、3~4月は1年で最も自律神経が乱れやすい時期でもあります。

 

ちなみに彼岸の入りは17日、中日が20日で春分の日、23日までが彼岸です。

 

東洋思想の考え

 

東洋思想では、春-肝-風-目-筋-爪-怒(ストレス)-酸-青……と関係が深いと言われます。

 

昔から「暑さ寒さも彼岸まで」と言います。

日中は寒さで体が縮こまることも少なくなり、過ごしやすい季節となりますが、朝晩は冷えて気温差がありますので、自律神経が乱れやすく、体調を崩したり、ギックリ腰や寝違いが多くなる季節でもあります。

 

 

春の日差しを浴びると、気分も高揚し前向きになってきます。しっかりと春の太陽を浴びて、幸せホルモン「セロトニン」を出しましょう。

特に新しい生活環境に入る方は、新生活を楽しむゆとりが生まれます。

 

2月から5月にかけてスギやヒノキの花粉症の方にはつらい季節となります。対症療法も大事ですが、年間を通じて腸の環境と代謝を良くし、免疫力をキープしながら体内の毒素を排出するよう努力しましょう。

 

 

 

食養生

 

この時期の旬は、何と言っても菜の花と山菜です。

 

菜の花と言えば黄色い花がきれいなアブラナ科の総称です。その蕾と花茎と若葉を菜の花(なばな)と呼びます。

 

菜花のビタミンCは野菜の中でもトップクラスの抗風邪野菜ですので、気温差のあるこの時期にはピッタリです。

 

「養生三宝」と呼ばれる白菜やカルシウムが豊富な小松菜、抗がん作用の高いブロッコリーも実はアブラナ科で、どれもまだまだ旬ですので、毎日いずれかを食卓にのせるようにしましょう。

 

 

山菜の王様と言われる「たらの芽」は糖尿病に良いとされ、和菓子にも用いられるわらび、ぜんまいやウドなど春の訪れを感じさせる食べ物が揃ってきます。

 

山菜は野生のものが多いので、産地には十分気を付けていただき、静岡以北のものは避けるようにしましょう。山菜、きのこ類、ベリー系は放射性物質を吸収しやすい作物ですので覚えておいてください。

 

 

また、胃酸を抑える春キャベツは、柔らかいので生で食して、歓送迎会に備えて胃を整えておきましょう。カブも旬で胃にやさしい野菜ですので上手に取り入れましょう。

 

魚では春を告げると言われるサヨリや鰆、産卵にやってくる白魚がおいしい時期です。

 

 

この時期は、昔ながらの和食で食卓を飾り、自律神経を整えて健康に過ごしましょう!

 

一汁三菜、腹八分目。昔の教えを大事にしてください。