4月(卯月)の養生法 ~健康に過ごすために

二十四節気

《二十四節気》 ~ 清明(4日)~ 穀雨(19日)

 

・清明:万物清く陽気になる時期。天地がすがすがしく、全てのものが明るく生き生きする頃。

・穀雨:百穀を潤し、芽を出させる雨のこと。この時期に種まきをすると植物の成長に欠かせない雨に恵まれると言われる。

・春の土用:4月16日~5月4日の立夏前日まで

 

 

穀雨が春の季節の最後の節気となり、立夏へとつながります。そして穀雨辺りから立夏の前日までが春の土用となります。

 

 

東北地方から南では桜が見ごろとなり、南からはツバメの渡りの便りも届く、さわやかな季節となります。

寒い地方ではストーブをしまい、関東地方では冬服をしまい、西日本では藤の花が咲き始めます。変りやすい春の天気も安定し、日差しも強まっていきます。

 

転勤や入学など新年度で生活環境が変わった方は、緊張感が続くものの、心身の疲労を感じる余裕がまだない頃です。

4月終わりからのゴールデンウィークで一息つくと、一気に緊張が緩んで身体に支障がでることがありますので気をつけましょう。ちょうどこの頃が春の土用にあたります。

東洋思想的に土用は季節の変わり目となります。朝晩の気温差もまだ大きく自律神経が安定せずに調子を落とす方も多いですので、しっかり養生しましょう。

 

東洋思想の考え

 

東洋思想では、春-肝-風-目-筋-爪-怒(ストレス)-酸-青……と関係が深いと言われます。

 

土用は、土用-脾(現代で言う膵臓)-口唇-胃腸-思-湿気-甘-黄……となっています。

食養生

 

山菜や野草が本格的に取れる季節です。

山菜の王様であるタラの芽やノビル、明日葉などを天ぷらにしてもおいしいです。

天ぷらは製造方法がしっかりした酸化していない油を使用すれば、昔からのヘルシー料理ですのでお勧めです。

何度も使用した油やいわゆるサラダ油は使用しないようにしましょう。精製された砂糖と並んで健康の大敵です。

 

 

たけのこもおいしい季節になりますが、山菜同様に産地には十分気を付けてください。東日本はNGとお考え下さい。

 

海産物では春の魚である鰆やサヨリ、メバルの他にも、酢味噌やアヒージョでも美味しくいただけるホタルイカも手に入ります。

 

 

甘夏や露地イチゴで抗酸化作用の強いビタミンCもしっかり摂りましょう。紫外線がきつくなりますので、美肌対策にもなります。

 

土用の五味は「甘み」ですが、それは砂糖などの人工の甘みではなく(ショ糖は人間の大敵)、甘酒や果実など自然の甘みのことを指します。

 

 

土用の期間は五行的にも胃腸を労わることが大切ですので、ストレスによる食べ過ぎや花見などによる飲みすぎには十分気を付けてください。