五十肩(四十肩)

「五十肩」

 

「四十肩」や「五十肩」は通称であって、カルテには「肩(けん)関節周囲炎」と書かれます。

 

肩こり

 

 

さらに、痛みの出ている部位に応じて

・上腕二頭筋長頭腱炎
・腱板炎
・腱板断裂
・肩峰下滑液包炎
・石灰沈着性腱板炎

などと細かく分類されます。

ハッキリとした原因がないけれど、肩周りに炎症があり痛みが出て、肩が動かせない状態を、ざっくりと「五十肩」と呼んでいます。

関節に石灰沈着すると、夜も寝れないくらいの激痛が走り、手術する方もいるくらいです。

しかし、命に関わらない疾患なので研究も進まないんでしょう……未だに原因も不明ですし、残念ながら明確な治療法も確立されていません…。

そのため、しっかりとした日々の対症療法と予防法が大事になってきます。

 

「五十肩」になったら

 

安静にしていても痛みがある場合は、炎症がある証拠ですので、整形外科で貰えるモーラステープやロコアテープという湿布を貼っておきます。痛みがひどい時はアイシングをして炎症を止めます。

この段階の治療では、あまり動かせませんので鍼灸治療が有効となります。

睡眠時はクッションやバスタオルを上手に使い、痛みの出ないポジションを作りましょう。洋服を脱ぎ着する順番も覚えましょう。

激痛で寝るのも苦労する場合などは、整形外科で痛み止めや炎症を抑える注射を打ってもらうことになります。しかし、残念ながら注射が効く効かないには個人差があります。

 

 

「五十肩」の治療

 

◆治療の基本は、

①炎症がひどい時は動かさない。
②安静時の痛みがある程度治まったら治療に入る。動かさないと関節が固まってしまう。
③痛みがあると、他の部位に関連痛が出るので、幅広く治療する。

という流れになります。

 

痛いからと言っていつまでも動かさないでいると、痛みが治まった時に手が真上に上がらなくなっていた、というのは五十肩あるあるです。

ですから、自分でもしっかりリハビリすることが大事です。一度固まってしまうと、それを緩ませるのは至難の業で痛みも伴いますので、しっかりと毎日リハビリしましょう。

 

「五十肩」の鍼灸治療

 

鍼灸治療では、痛みある部分への鍼灸、遠隔部位を利用しての鍼灸となります。鍼灸だけよりも、マッサージや運動法と組み合わせた方が効果があります。肩周りの筋肉をほぐし、腕を動かして可動域を広げていきます。

治療後は腕の可動範囲が広がりますので、その状態をしっかりとキープできるよう自宅でも動かすことが大事です。

 

 

自分に甘い方は自宅で動かさなくなってしまいますから、そのような自覚がある方は、価格の面から保険診療の医療機関に頻繁に通うようにしましょう。

その際には、指導者がおらず、お決まりの「滑車運動」や「アイロン体操」をやらされるだけのところは避けた方が良いでしょう。しっかりとマッサージや運動法をしてくれる保険が効く医療機関を選ぶようにしてください。

 

ちなみに、普段から運動をしている方でも五十肩にはなる可能性があります。運動をしていなくても、ならない人はなりません。ホント不思議です。

 

 

気をつけること

 

個人の時間幅(1か月~1年半)はありますが、何もせず放っておいても治る疾患です。

しかし、気づいた時には肩が挙がらない!痛くないのに動かしづらい!、となってしまわないようにしっかりと治療しましょう。

予防法として、ラジオ体操やストレッチで、腕を真上に挙げた時に指先がまっすぐ空に向かって伸びていることを毎日確認しておくことも大切です。

パソコンやスマホの時間が長いと、その蓄積で首や肩が固まりやすくなっていますので、しっかりと肩甲骨を動かことを意識してください。