あなたの本当の干支は?
東洋医学と干支
東洋医学シリーズ 。。。今回は身近にある東洋思想、誰もが知っている『干支』です。
干支(えと)と言われると、子・丑・寅・卯・・・を思い浮かべる方がほとんどだと思います。
しかし、有名な昭和41年の「丙午(ひのえうま)」のように、「丙」が「十干」を表わし「午」が「十二支」を表わす、「十干」と「十二支」の組み合わせが、正式な「干支」なのです。
◆十干
甲 こう(きのえ)
乙 おつ(きのと)
丙 へい(ひのえ)
丁 てう(ひのと)
戊 ぼ (つちのえ)
己 き (つちのと)
庚 こう(かのえ)
辛 しん(かのと)
壬 じん(みずのえ)
癸 き (みずのと)
この「十干」は、草木が誕生し、成長、そしてつぎの世代へ種子を残して次世代の成長が始まる、という自然界の様子を表わしていると言われています。
また、本来ならば「干支」は「かんし」と読みます。「干」は「え」とは読みません。同様のことが「支」についても言えます。「支」を「と」とは通常読みません。
この読み方には「五行の陰と陽」が関わっています。
五行(木火土金水)を「陽と陰」、「兄(え)と弟(と)」に分けて「えと」とすると中国の戦国時代の学者、呂不韋が決めたのです。
従って、本来の「えと」とは十干で表された部分であり、十二支の部分とは別でしたが、長い年月の流れが十干十二支の組み合わせ「干支」と呼ぶようになったようです。
五行 | 陰陽 | 五行の表記 | 十干 | 草木の状態 |
木 | 陽 | 木の兄(きのえ) | 甲(こう) | 種子が殻を破って発芽しようとする |
陰 | 木の弟(きのと) | 乙(おつ) | 幼芽が伸びはじめる | |
火 | 陽 | 火の兄(ひのえ) | 丙(へい) | 成長して形態がはっきりする |
陰 | 火の弟(ひのと) | 丁(てい) | 形態が充実してくる | |
土 | 陽 | 土の兄(つちのえ) | 戊(ぼ) | 繁茂してくる |
陰 | 土の弟(つちのと) | 己(き) | 成長著しく大きくなる | |
金 | 陽 | 金の兄(かのえ) | 庚(こう) | 成熟し尽くして改まろうとする |
陰 | 金の弟(かのと) | 辛(しん) | 枯死して新しくなろうとする | |
水 | 陽 | 水の兄(みずのえ) | 壬(じん) | 種子の内部に新しいものが生じる |
陰 | 水の弟(みずのと) | 癸(き) | 種子の内部の新しいものが計れるほどになる |
◆十二支
十二支 | 動物 | 五行 | 方位 | 月 | 時刻 | 陰陽 | |
ね | 子(シ) | 鼠 | 水 | 北 | 11月 | 0時 | 陽 |
うし | 丑(チュウ) | 牛 | 土 | 北北東 | 12月 | 2時 | 陰 |
とら | 寅(イン) | 虎 | 木 | 東北東 | 1月 | 4時 | 陽 |
う | 卯(ボウ) | 兎 | 木 | 東 | 2月 | 6時 | 陰 |
たつ | 辰(シン) | 竜 | 土 | 東南東 | 3月 | 8時 | 陽 |
み | 巳(シ) | 蛇 | 火 | 南南東 | 4月 | 10時 | 陰 |
うま | 午(ゴ) | 馬 | 火 | 南 | 5月 | 12時 | 陽 |
ひつじ | 未(ビ) | 羊 | 土 | 南南西 | 6月 | 14時 | 陰 |
さる | 申(シン) | 猿 | 金 | 西南西 | 7月 | 16時 | 陽 |
とり | 酉(ユウ) | 鶏 | 金 | 西 | 8月 | 18時 | 陰 |
いぬ | 戌(ジュツ) | 犬 | 土 | 西北西 | 9月 | 20時 | 陽 |
い | 亥(ガイ) | 猪 | 水 | 北北西 | 10月 | 22時 | 陰 |
上表のように、「十二支」にも陰陽が決まっており、方位や時刻も配列されています。
干支は何通り?
正式な「干支」は、「十干」と「十二支」との組み合わせからなることが分かっていただけたと思います。
ですので、干支は本来10と12の最小公倍数で60通りある、ということになります(十干の陽は必ず十二支の陽と組み、陰と組むことはありません)。
人の年齢で考えると、生まれて60年経つとまた同じ干支の年になります。これが「還暦」です。
赤ちゃんに戻る、と言うことで赤いチャンチャンコなど赤いものを身につける、という説かどうかは不確かです。
ちなみに、甲子園球場も1924年の甲子(きのえね)の年に完成したことから名付けられています。
先ほど例えに出した昭和41年の「丙午」は、丙→火の陽・午→火の陽、という組み合わせになり、唯一「火の陽」が重なる年となります。
昔からこの年に生まれた女性は、勝気な強い女性となり夫を食い殺すと考えられ、夫が早死にするという言い伝えがあったそうです。
ちなみに、次の「丙午」は2026年です。現代でも出生率が低くなるか見ものです。
本当の干支は
さて、こうなってくると自分の本当の干支を知りたくなりませんか?
是非、下表で探し出してください。
1甲子 | 2乙丑 | 3丙寅 | 4丁卯 | 5戊辰 | 6己巳 | 7庚午 | 8辛未 | 9壬申 | 10癸酉 |
11甲戌 | 12乙亥 | 13丙子 | 14丁丑 | 15戊寅 | 16己卯 | 17庚辰 | 18辛巳 | 19壬午 | 20癸未 |
21甲申 | 22乙酉 | 23丙戌 | 24丁亥 | 25戊子 | 26己丑 | 27庚寅 | 28辛卯 | 29壬辰 | 30癸巳 |
31甲午 | 32乙未 | 33丙申 | 34丁酉 | 35戊戌 | 36己亥 | 37庚子 | 38辛丑 | 39壬寅 | 40癸卯 |
41甲辰 | 42乙巳 | 43丙午 | 44丁未 | 45戊申 | 46己酉 | 47庚戌 | 48辛亥 | 49壬子 | 50癸丑 |
51甲寅 | 52乙卯 | 53丙辰 | 54丁巳 | 55戊午 | 56己未 | 57庚申 | 58辛酉 | 59壬戌 | 60癸亥 |
1の甲子(きのえね=こうし)が1984年=昭和59年となります。
昭和50年 ⇒52 乙卯(きのとう=いつぼう)
昭和40年 ⇒42 乙巳(きのとみ=いっし)
2000年 ⇒17 庚辰(かのえたつ=こうしん)
昭和64年=平成元年 ⇒6己巳(つちのとみ=きし)
平成31年=令和元年 ⇒36 己亥(つちのとい=きがい)
これらを基準に進んだり戻ったりして、探してみてください!