寝違いの原因
基本的に「寝違い」の根本には、コリを放って置いた蓄積疲労が原因としてあります。
そこへ、就寝時の冷え(夏に一晩中エアコンをつけて寝た時や季節の変わり目で寒暖差がある時)や、疲れすぎて全く寝返りを打たなく血液循環が悪くなる、などの要因が重なり、筋肉がかたまってしまい起床時の痛みへとつながります。
では、当院での治療例を見ていきましょう。
治療例
やや小柄な女性。仕事は基本1日パソコンで座りっぱなし。忙しい時は家に持ち帰って仕事する時もあり。普段から肩こりは気になってはいるが、ひどくなるとマッサージに行く程度。何年かに1度このようなつらい寝違いになる。
足の冷え、生理不順、足のむくみ、肌荒れも気になる。今回は思い切って鍼を受けてみようと決意し来院。
治療内容
治療コースはトータルボディケアコース。
※バランス調整
⇒カイロプラクティック的には「右頸椎症候群」。骨盤と頸椎に刺激を入れて骨格のバランスを整える。
※鍼灸
⇒脈診は肝と腎が弱く「肝虚」証。気を整えて自然治癒力を高めてから患部の鍼灸治療へ。
その前に、急性の痛みの時に効果がある「子午治療」を実施。子午治療は、痛めた時刻や痛みの出ている経絡によって対応するツボを決めていく急性時の鍼灸治療です。
当院では鍼を刺さずに押し当てるだけでこの子午治療をおこないますが、金の鍼を足のツボにあてると、「鍼が入ってる感じです」と必ず言われる不思議な感覚があるようです。ツボの痛みに変化が出るまで鍼を当て続けます。これだけである程度楽になる方もいらっしゃいます。
次に患部の鍼の治療にうつります。
頭、首、肩、背中、腕を中心に鍼を刺していきます。
お灸を併用すると非常に良いです。
急性炎症は基本冷やしますが、寝違いの場合は炎症の度合いにもよりますが、温めた方が良いケースが多いです。
最後に指圧マッサージをしていきます。痛めている場所のマッサージは避け、そのまわりのコリをほぐしていきます。
痛みがあると他の部位の筋肉緊張を呼び込みますので、頭や肩の尾根ラインも重要です。
治療結果
一通り治療を終え動かしてもらうと……動かした時の痛みが若干残るものの、「全然違う!」と驚きの言葉が。
痛みの元々の原因は溜め込んだコリのため、同じコースでの治療を10日以内くらいを目安に受けていただくと、さらに楽になることを伝えて終了。
痛みや炎症の度合いにもよりますが、このように急性の寝違いのような痛みでも1回の治療でかなり改善することがあります。
痛みを我慢しても良いことは何一つありません。
早めの治療で快適な生活をおくりましょう!