坐骨神経痛 ~腰、足の痛み

坐骨神経は、人体の中で最も太くて長い腰の骨(腰椎)から出ている有名な神経です。

坐骨神経は足先まで通っていますので、整形外科では腰から足先の間で痛みやシビレが出たら「坐骨神経痛」を疑います。

 

坐骨神経痛の原因は、

・腰椎椎間板ヘルニア
・腰部脊柱管狭窄症
・変形性腰椎症
・梨状筋症候群

などにより、どこかしらで「坐骨神経」が圧迫されると、シビレや痛みが出ます。腰椎椎間板ヘルニアや狭窄症は、病院でMRIを撮るとハッキリ分かります。

 

鍼灸院で見かけることが多いのが「コリ」による坐骨神経の圧迫です。

 

椎間板ヘルニアのように、腰に原因がある場合は腰の部分で神経が圧迫されているため、基本的には腰からシビレや痛みが出ていないと理論的におかしいことになります。

しかし、腰にシビレはなく、お尻(臀部)からシビレが出ているケースが多く見られます。お尻の筋肉が凝りの積み重なりで堅くなり、筋肉の下を通っている坐骨神経を圧迫してしまうのです。

また、神経痛はストレスとも密接な関係があります。慢性的な腰痛がある方で坐骨神経痛が出た場合は、ご自身のストレスを意識する必要があります。(ちなみに、慢性腰痛の7割は精神的なものと言われています)

その他、腫瘍や婦人科疾患、糖尿病の場合もありますので、痺れや痛みの原因はしっかり鑑別してもらいましょう。

 

コリによる神経圧迫や椎間板ヘルニアによる圧迫では鍼灸マッサージ治療が奏効します。

鍼灸指圧治療で自然治癒力を高め、筋肉をほぐし、血流を改善することで、ヘルニアの圧迫からより早く脱却することができます。

 

ツボでは、坐骨神経痛が現れていると、膝の真裏の「委中(いちゅう)」の下あたりを押すと激痛が走ります。

坐骨神経の通り道も、丹念に押してみると痛みが出る箇所があります。

決められたツボというよりも、押してみて痛みがある場所をツボとして選んでいきます。

腰と骨盤の境目「大腸兪(だいちょうゆ)」、梨状筋症候群の要のツボであるお尻の「胞肓(ほうこう)」「殿圧(でんあつ)」、太ももの裏の「外殷門(そといんもん)」「風市(ふうし)」、膝裏の「委中(いちゅう)」「委陽(いよう)」、ふくらはぎの「飛陽(ひよう)」「跗陽(ふよう)」、かかとの「崑崙(こんろん)」「申脈(しんみゃく)」あたりのツボに強い反応がある傾向があります。

これらのツボを選び、じっくり鍼灸をしていきます。神経痛は湿気と冷えに弱いのでお灸も併用します。

今ある痺れや痛みを少しでも和らげ、その痛みで起こる2次的な痛み(痛い足をかばうことでの腰痛や、痛みで全身が固くなる防御反応…など)を防ぐことも大事です。

 

お尻のコリは自分では気づかないことが多く、1日座りっぱなしの業務や移動が多い仕事は、お尻に重力が集中してかかり、それが負担となりコリが知らず知らずのうちにたまっています。

特に、左右どちらかに体重が継続的にかかってしまうような座りグセがあると、その重みが積み重なっていき、坐骨神経痛を発症してしまうこともあります。

片足重心などの立ちグセも同じことが言えますので気をつけましょう。

 

お尻の筋肉は、指圧でしっかりとほぐし、家でストレッチとコリがある部分の拳骨ゴリゴリをしていただきます。神経圧迫すると言うことは、コリが積み重なっていますので一筋縄ではいきません。家でのケアも必要となります。

 

ある日突然、坐骨神経痛で苦しまないためにも、日頃のメンテナンスをしっかり心掛けましょう!