脳疲労
脳が疲労?
「脳疲労」という言葉を聞いたことはありますか?
その名の通り、足や胃腸が疲労すると同じように「脳」が疲れることです。
現代社会は、戦闘機に乗っているかのようなスピードで目まぐるしく変化していきます。あふれる情報を追いかけ、整理したり考えたりすることで、私たちは日常的に脳を酷使していることに気づかないまま生活している状態になってしまっています。
横になって体を休ませても疲れが残っていたり、集中力が続かなかったりする場合は、脳が疲労している状態だと言えます。
脳疲労が起きると、ボーっとして集中力がなくなり、イージーミスや忘れ物をしたり、疲れているのに眠れなくなったりする症状がでてきます。
脳疲労は、特に1日中パソコンなどの情報端末を使用している人に起こりやすいと言われます。
脳を疲労させるものは?
その代表的な物質は、人間がエネルギーを作る時に必要となるアデノシン三リン酸(ATP)が分解されて発生する「アデノシン」という物質です。この物質が脳の前帯状皮質に付着することで、脳の疲労が生じると考えられることが徐々に分かってきています。
脳疲労対策
脳疲労を減らすには、まずは脳の複数の場所を使うような作業をなるべくしないということが大切です。あれもこれもと、同時に複数のことをこなすことがルーティンになっている方は要注意です。
眼精疲労をとる、休憩をこまめにとる、自分の仕事場(デスク)に植物や好きな写真を置く、など工夫して脳疲労が溜まらないようにすることも大事です。
マインドフルネス
話題のマインドフルネスも実践してみてください。
人間は、今この瞬間を生きているようですが、実は常に過去や未来など様々なことを考えていて、心ここにあらずの状態、雑念がある状態が多くの時間を占めています。
特に、失敗や不安などといったネガティブなことほど、考える時間が長くなってしまいます。
自分で不安やストレスを増長させてしまい、それが脳の回路を酷使してしまいます。その状態がまたネガティブな出来事を生んでしまい、負のサイクルにはまってしまうのです。こうした状態から抜けだし、心を現在に向けた状態を「マインドフルネス」といいます。
マインドフルネスと言うと、よく瞑想や座禅などが思い浮かび敷居が高そうに感じますが、そのような構えたものばかりではなく、日常でもできる簡単なものから実践すると良いでしょう。
好きな飲み物で一服したり、ボラボラ島の写真を30秒眺めたり、窓の外の景色を眺めたり・・・仕事中でもできることはたくさんあります。
脳疲労が慢性化してしまっている方は、簡単にできることをこまめに行なうことが大事です。
脳疲労と鍼灸治療
脳疲労には、鍼灸指圧治療がとても効果的です。
鍼を打つことで産生される脳内ホルモン「エンドルフィン」は、幸福ホルモンとも言われ、多幸感、高揚感が高まり、ネガティブな感情や不安が和らぐと言われます。
リラックス効果もある指圧マッサージとの組み合わせで副交感神経が優位に働くようになります。
エンドルフィンは軽いリズミカルな運動でも産生されると言われますので、晴れた日には太陽の下でウォーキングをして、エンドルフィンとセロトニンを産生し、ダブル幸福ホルモンで気分を高めましょう。