肋間神経痛
脇やあばら、腕や腹部にまで痛みが出る肋間神経痛。
息をするのもツラい・・・慢性化すると痛みが長引き大変です。
肋骨のしくみ
肋骨は、背骨の「胸椎」と言われる部分にくっついており、12本あります。
胸椎の上がクビの部分で頸椎、胸椎の下が腰の部分で腰椎、と分類されます。
その胸椎にくっついて、内臓を守るように体を囲んでいるのが肋骨、いわゆる「あばら」です。リブロース、美味しいですよね。
そしてこの肋骨に沿って肋間神経が走っています。
この肋間神経に痛みが出ることを「肋間神経痛」と呼ぶわけです。
肋間神経痛の鑑別
上部は腕の神経と一緒になるので、腕に痛みが出ることもあります。
逆に下部はお腹のほうに向かっているので、腹痛にも似てきます。
また、あばらや脇の痛みは内臓系の異常の場合もありますので、最初はしっかりと検査してもらいましょう。
内臓やヘルペスでなければ肋間神経の痛み(基本的に片側)です。
ヘルペスウィルスに由来するものは「帯状疱疹」と呼ばれます。
神経に入り込むウイルスですので、身体のどこにでも起こりえますが、肋間神経や顔面神経に出現するケースが多いです。
痛みと共にポツポツと疱疹がでますので、鑑別は容易です。専用の抗生物質を飲んで治療します。
肋間神経痛の原因
肋間神経痛の原因はハッキリしていません。
原因がハッキリしていない時は、やはり過労や心労が溜まっていることが多いです。そこから自律神経を介して痛みを出すことが、特に女性には多く見られます。
スポーツなどでの筋肉の使い方の問題や、不良姿勢の蓄積でコリが硬くなりすぎて背部の肋間神経を圧迫しているパターンもあります。
ケースによって痛みが出るポイントも違ってきます。
肋間神経痛の鍼灸治療
基本的に神経が出る部分、背骨の際の部分や脇の下からの垂直ライン、そして胸の中心部分の骨際に、押すと痛みが出る場所があるはずです。
まずは背骨の際、肩甲骨まわり、脇、胸部の肋骨部分を丹念に調べてみます。
押して痛い部分は、鍼灸治療でも治療点になります。
基本的なツボは「章門」です。
くびれ部分にある脇腹の肝の経絡のツボです。
このツボを使いながら、さきほど探しあてた押して痛いポイントに鍼灸をしていきます。
自律神経が関与していると思われる場合は、自律神経を安定させる鍼灸も行います。
また、昔から坐骨神経痛などの神経痛に指圧は良いとされてきました。
神経痛で悩まれている方は、鍼灸と指圧を組み合わせた治療が功を奏することがありますので、是非お試しください!