二日酔い(肝機能)
二日酔い予防法
若い時にはなかった「二日酔い」……
ついついやってしまう方も多いはず。
アルコール分解酵素
「アルコール分解酵素」が先天的に少ない方は、無理して飲むと危険ですのでやめましょう。急性アルコール中毒の原因となります。
鍼を打つ時にアルコール消毒しますが、この酵素が少ない方は消毒した後がすごく赤くなります。
お酒は胃腸で吸収されます。吸収されたアルコールは血管を通って肝臓へ行きます。
肝臓では、アルコール ⇒ アセトアルデヒド ⇒ 酢酸 という順に分解されます。
その後に、水と二酸化炭素となって外に排出されます。
肝臓での分解の過程で必要とされるのが、「アルコール分解酵素」です。
二日酔いしないためには
①アルコールの吸収を抑える、もしくはゆっくりにする
②肝臓での分解酵素の働きを活性化する
③肝臓そのものを元気にする
この3つができれば、血中アルコール濃度が低くなり二日酔いを防げることになります。
①吸収の問題
一般的に「空腹だと酔いやすい」と言われます。これは事実で、空腹時はアルコールの吸収スピードが早くなり、血中アルコール濃度が高くなるので酔いやすく、二日酔いの危険性も増します。
「牛乳を飲んで膜を張ると酔いにくい!」というのも聞いたことがあると思います。これは全くアルコールの吸収とは関係ないと、とある実験でやっていました……残念…。
お腹がすいていたら酔いやすくなるので、飲む前に食べなければいけないということになります。
何を食べればよいのか?
食べるものとしては「脂肪分」が昔から良いとされています。その中でも植物性の脂肪分が良いでしょう。
会社から直接お酒を飲みに行く時に食べるヒマがない!と言われそうですが、そのような時はナッツ類を食べると良いでしょう。お店に行く途中にボリボリかじると良質な脂肪分が摂取できます。
また、ナッツの袋に天日干しの粗塩を入れて混ぜると、これまた良質なミネラルが補充できるので一石二鳥です。アルコールを分解する時に、体内のミネラル分を大量に失うからです。
ナッツに最初から加塩してあるタイプは、普通の食塩を使用していることが多いですので逆効果です。無塩タイプを買って、天日干しの塩を加えましょう。
②分解酵素の活性化
アルコールを分解する過程では、糖分と酸素が必要になります。また、利尿作用があるため、飲んだ量以上の体内水分が失われます。
ですから、糖分・酸素・水分(水)を十分に補給してあげることが二日酔い予防対策として大切です。
特に水分不足で翌日頭痛になるケースが多いですので、チェイサー代わりの水(和らぎ水)などを多めに摂ることが必要です。この時は、ウーロン茶などではなく、純粋に水を摂るとよいでしょう。
昨今、様々な二日酔い対策サプリが出ています。その中でよく見かける、タウリンやオルニチン、グルタミンなどはアセトアルデヒドを分解促進する作用があるものです。
そのような成分を多く含む、貝類やイカ・タコ、ブロッコリーなどのおつまみを食べるようにすると良いでしょう。
特にブロッコリーは最強野菜の一つですので、お酒に関係なく毎日食べても良いくらいです。
③肝臓機能アップ
肝臓を若返らせる有名のものと言えば、ウコンに含まれる成分「クルクミン」です。
クルクミン含有量が多いのは秋ウコンです。お酒対策として摂る場合は秋ウコンを選んでください。
普段から、沖縄地方産などの本物のウコンパウダーを摂取するよう心がけましょう。ウコンには抗酸化作用もあるので毎日摂りたいものです。
クルクミンだけを抽出したサプリタイプのものは、摂り過ぎによる副作用もありますので摂取量をしっかり守るように心がけてください。
東洋医学と二日酔い
それでも二日酔いになってしまったら・・・
東洋医学の考えとして、二日酔いの頭痛や嘔吐は、通常のそれとは原因が違うため、二日酔いの対症療法としてのツボの効能はあまりのぞめません。
ですので、肝の経絡を中心として「肝機能アップ」のツボを用いることが多いです。ベテラン飲兵衛は飲む前から押してます。
肝経のツボとして「れい溝」「中都」「期門」、肝の母である腎の経絡の「陰陵泉」も加えます。
「期門」は乳頭の真下で胸についている肋骨が終わる所にあります。
「れい溝」「中都」「陰陵泉」はスネの内側、弁慶の泣き所の骨にあります。
二日酔いになってしまうと仕事にも遊びにも集中できなくなり、周りにも迷惑をかけてしまいます。
飲む前に、飲んでるときに、そして飲んだ後も、しっかり準備と対策をとって、二日酔いのない気持ちの良い朝を迎えられるようにしましょう!